教材教具の紹介 情報関連機器

 障害のある児童生徒の教育的ニーズに合わせ情報機器(ICT機器)を活用することで効果的な学習活動を行うことができます。本校では主にパソコンやiPad,電子黒板等を活用しています。ここでは,その他の,児童生徒の意思の表出やコミュニケーションを補助する機器をご紹介します。短期間であれば貸し出しも可能ですので,どうぞご相談下さい。

 

VOCA (Voice Output Communication Aids):ボカ

  音声出力コミュニケーション装置で,用途に合わせて様々な機能や形状のものがあります。写真左はステップバイステップウィズレベルズと呼ばれるもので,スイッチを押すたびに録音したものが順番に再生されていきます。朝の会の進行の場面や集会でのあいさつの場面などで使用されています。また,外部スイッチを接続したり,他の機器と組み合わせiPadのアプリを連動させたりすることもできます。

抱っこスピーカー

 通常のスピーカーに比べ,音を振動として感じやすくなっているスピーカーです。特に障害が重度で重複している児童生徒の場合,聴覚と触覚を関連させて受け止めやすいようにすることができます。また,マイクアンプが付属しているので,CDなどからの音源以外にも,声や楽器など生の音もこのスピーカーで伝えることができます。

なんでもワイヤレス

 パソコンやiPadとスイッチをブルートゥースで接続させるものです。最大5つのスイッチが使用可能で,EnterやSpaceなどに割り当てることができます。ベッドサイドなど医療器具が多い場面では,ケーブルを減らすことでより安全に指導を進めることができます。

ピエゾニューマティックセンサースイッチ

 直径2センチ弱のピエゾ素子(写真右)を指先などにテープで固定し,その部位を動かすことでスイッチを操作させます。また,エアバッグに触れることによる空気圧の変化でも操作が可能です。どちらも僅かな力で操作でき,感度設定を調整することもできます。

ポイントタッチスイッチ

 スイッチを押す力が弱い児童生徒でも操作することができるよう,静電気を利用したスイッチです。スイッチ先端までユニバーサルアームと自在ノズルで構成されているので,児童生徒の実態に合わせて指先や頬の近くなど,「触れるー離す」が可能な位置にピンポイントで固定することができます。

視線入力装置

 手足が思うように動かせなかったり,言葉で伝えることが難しかったりする児童生徒にとって,視線は自分の気持ちを伝える重要な手段となります。パソコンに視線入力装置を取り付けることで画面上のどこに視線を向けているかが表示され,動画に出てくるキャラクターを目で追う学習や,複数の画像の中から好きな画像をじっと見ることで選択する学習などを行っています。視線で文字を入力したりパソコンを操作したりすることもできます。

パソッテル  

 様々な形状の車椅子に座った状態でもノートパソコンの画面を見やすい位置に固定できる器具です。高さや角度を自由に変えられるので,ベッドに寝た状態に合わせることも可能です。キャスターがついていて移動も容易なので,ノートパソコン以外にも楽器や書類の固定など,幅広く活用されています。