麻田機長と鳩、そして遊覧飛行

飛行機

(中2 女子生徒)


  大きいからだをして毎日空を飛ぶ
  色は白か銀色をして光をあびて飛ぶ
  彼は大きいプロペラを持ち人間三十人をすっぽりその腹にしまいこむ
  そして休みなく空を飛び回る
  空から下を見ると目まいしないかな
  私も彼のように
  大きい希望を持ってぐんぐん進もう
  彼を思うと
  悲しいこともさびしいことも忘れる
  勇気を与えてくれる彼よ飛行機よ
  ありがとう!

招待飛行の一日

(小5 男子児童)

  仙台空港は広い。
  白いかっ走路がどこまでも長く続いている。
  その先に松林があった。
  飛行機はダグラスDC三型だ。
  にぶい銀色の巨体が太陽の光をあびてまばゆい。
  町子ちゃんが、花たばを麻田機長さんにさしあげた。
  タラップをのぼってうすぐらい座席についた。
  そうじゅう席の後のかべにランプがついた。
  ベルトをしめてくださいと書いてある。
  みんなはベルトをしめてだまっていた。
  エンジンの音がぐんと高くなったかと思うと飛行機はゆるゆると走り出した。
  やがてぐんぐんとスピードを出し空港のたてものは見えなくなった。
  飛行機はしぜんにふわりとうきあがって海上へ出た。
  海はどこまでも青く、波は白くあわだっていた。
  たくさんの島がぽつぽつと海にうかんでとてもきれいだ。
  白い雪におおわれたざおう山がゆくてに見えたころ、飛行機は大きく左にまがりはじめた。
  三十センチ四方の小さな窓からのぞくと、田んぼがマッチばこみたいだ。
  だれかが「ベッドスクールが見えるぞ」といったが、どの建物が療養所なのかはっきりしなかった。
  みやぎ球場が見え、やがて遠くに飛行場が見えてきた。人や自動車や家がぐんぐん大きくなってくる。
  飛行機はいつ着陸したのかわからない中に、かっ走路の上を長く走り続けていた。

続く・・・・作成にあたって